■日東食品工業株式会社/広島市
「昆布茶って日本で最初のインスタント食品なんですよ。創業昭和十二年以来、改良に改良を加えて玉露と梅をブレンドすることに行き着いたんです」と冨海偉雄社長は語る。
室町時代に通称コンブロードで広がった昆布料理の風習は今なお全国各地の伝統料理として受け継がれている。北九州から京阪神への海上交通の要衝として栄えた安芸でも昆布の商いは活発で、各地から腕の良い職人が移住し大いに栄えたのである。
そして昆布茶が広く世に広まったのは大正時代。東京、大阪、広島などを皮切りに昆布を粉砕した昆布茶が普及した。「慶ぶ」に通じる事から婚礼や元旦など、おめでたい席では昆布茶が供される。
「どこにもないブレンド茶を作りたい」
昭和44年には昆布茶に梅をブレンドした梅昆布茶を日本で初めて発売。さらに昭和48年には玉露葉を加えた梅香茶を開発した。以来その情熱は口コミで広がり、遠く京都、加賀では和菓子に添えるお茶として大人気商品となった。
「全国各地から良い素材を探し出し、消費者に”リレーする”というコンセプトをもって様々な商品を開発してきました」と冨海社長。梅香茶開発で培ったあくなき探究心と独自のブレンド力は受け継がれ、「ニットーリレー」のブランド名で全国へ展開。麦茶、生姜湯、デザート・漬物の素など豊富な商品ラインナップを持つ総合加工食品製造業へと進化し続ける。
目指すは安芸のマスターブレンダー。
コンブロードで伝わった安芸の伝統を「安芸国サムロック梅香茶」としてリバイバルする。